明治神宮球場は、1926年に聖徳記念絵画館と共に竣工しました。創建時から現存する建物で文化財としての価値を有しています。
これまで六大学野球やプロ野球など、人々の記憶に残る数々の名試合が行われてきました。この球場を改修し、保存・活用することは、神宮外苑全体の価値を高め、確実に魅力的な再生のシンボルになると考える建築家の大橋智子さんが、神宮球場の100年の歴史と、神宮球場がこれからの100年も使い続けることができるというお話をします。
大橋智子(おおはし さとこ):
建築家、設計事務所主宰。
2006年、文化学院、東京中央郵便局、中央区立明石小学校などの建築保存活動にかかわり、2013年から「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」を女性10名の仲間と立ち上げ、共同代表を務める。勉強会、要望書、意見書、質問状、声明などの行動を起こし、10万筆の署名が「ザハ案白紙撤回」のきっかけを作った。2019年に神宮外苑再開発が発表されてからは問題を訴え、「外苑ウォーク」でも解説を行っている。